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知って得するコラムカビに関する豆知識

2022/10/20|

図書のカビを考える

みなさん読書していますか?コロナ禍で読書をする人は広がっているようですね。私も最近はすっかり習慣化してきました。そしてもっぱら供給先は図書館です。いいですよね。図書館。気軽に色んな分野にチャレンジできて。

どうしてカビが生えるのか

私は幼少期からずっと同じ図書館に通っているのですが、コロナが発生したころ面白い機械が入ったのを見つけました。借りたい図書を入れたら上から紫外線を照射し、1枚1枚にフィルター管理された風を送るシステムです。これ、カビ対策の一助にもなります。微生物対策は何はともあれ清掃なのです。まずは微生物の住処である埃を取り去らなくてはいけません。
本にカビが生えるメカニズムは室内を浮遊しているカビが図書に落下し、そこでカビの増殖に適した環境になると増殖し、色素を沈着させてしまいます。本に付着しているカビの数は天(上部)が最も多く、3cfu/cm²ほども検出されることがあるのに対し、他の場所は0.5cfu/cm²未満のところがほとんどなのです1)。上部に堆積している埃を取り去るのが一番だとわかりますよね。弊社のお客様には年に1回は上部の掃除を行うのが望ましいとご提案しているのですが、それだけでも膨大な図書に掃除行うことは生半可なことではないと思います。その点借りる頻度が高いものは借りるついでの清掃というのも良い考えだと思います。

微生物対策に「これだけでOK」はない。

ただ、紫外線殺菌に関して言えば、カビはだいぶ強敵です。どの程度の線量を当てているかは不明ですが、ちょっと利用者様に待ってもらう程度ではなかなかカビを殺すまではいかないのが実情です。(ウイルスや細菌類は比較的抑えやすいです)微生物対策に「これだけでOK」というものはありません。
弊社が行っているカビ対策は図書館の環境管理(そもそも生える環境にしない)から定期的な除菌清掃・検査まで多岐に及んでいます。今後随時弊社の対策の話もさせていただきます。お楽しみに!

1)福島ら, 図書の真菌汚染について(Ⅰ). 日本防菌防黴学会第41回年次大会要旨集、p.251, 2014
本の上部の褐色斑点(フォクシング)はカビである可能性が高いと言われています。

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